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作戦クリニック
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対戦する相手がいつも自分たちと同じレベルとは限りません。カーリングを始めて間もないチーム、長年リーグで活躍しているチーム、時には全日本チームと、相手は自分たちより強かったり弱かったりします。このように、相手とのレベル差(経験差)で作戦が変わってくる場合もあります。 大切なのは…自分たちの技量に合ったショット選択をすること、もう一つは、勝ち負けにこだわらず次の一投だけに集中してプレーする、の2つです。実際に作戦を立てる上で考慮する要素として、以下の例を挙げてみました。。
1.
相手のゲームスタイル(ヒットが好きか、ドローが好きか) どちらのスタイルのゲームも出来るけれど、特にヒットを好むチームに対してはドロー戦に、逆にドローを好むチームに対しては打ち合い戦に引き込みます。
2.
弱みを見つけたとき(ヒットが嫌いか、ドローが嫌いか) 初心者などヒットの苦手なチームに対しては、ハウスにストーンを入れていって打たせる作戦を、逆に、相手のスキップがまだドローウェイトをつかんでないと思ったら、ドローさせる作戦を選びます。相手の弱点を見つけるのはスキップだけの仕事ではありません。4人が協力して相手チームを観察します。
3.
相手のターン・ライン(インターンがぶれるか、アウトターンがぶれるか) どちらかのターンが苦手でぶれたり、ドリフト(横に流れる)したりするプレーヤーがいれば、つけいるチャンスです。ミスをしやすいショットを相手にプレーさせるようにします。
4.
自分のチームメイトの調子 普段テイクアウトの得意なセカンドが、今日の試合ではよくテイクアウトでミスをして落ち込んでいる。こんな場合、もし選択出来るのであれば、ドローショットを投げさせて自信を回復する手助けをしてあげるのも大切です。スキップ、勘を働かせて!
右上図は9エンド2-2で、先攻の白チームはサードの2投目でセンターガードの後ろにドローしようとしています。あまりアイスはカールしない時(ストーン3/4 個分くらい)、インターンを選びますか、 それともアウトターン? また、それはどうしてでしょう。 |
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 アイスの状態は、作戦にも影響を及ぼします。アイスの状態を早くつかむことは一つの大きな技術です。ふだんプレーをしているリンクに適したドローやテイクアウトのウェイトを記憶しておくと、新しいリンクに行ってもウェイトがつかみやすくなります。 アイスがストレートの(あまりカールしない)時は、先攻でも後攻でもハウスの前(4フット内)にストーンを置いて、レイズで押し込んでいく、あるいはヒットアンドロールを用いる作戦が一般的です。逆にアイスが普通、もしくはスウィンギーの(よくカールする)場合には、まずガードを立てて、カムアラウンドを狙う作戦が中心になります。例えば右図のような場合、めやすとしてストーン2.5個分(約75cm)以上カールする時はセンターガードのカムアラウンド(A)を、それ以下のカールの場合にはレイズ(B)を選択するのがいいと思われます。ガードの位置は、アイスがスウィンギーな時はハウス近く、ストレートな時はハウスから距離をおいて置きます。
また左図のように、アイス全体が傾いていることがあります。このような場合には、坂を横切ってプレーをするイメージを描くとラインが取りやすくなります。坂の勾配に逆らってコースを取ると(A)、下り方向(B)と比べてまっすぐ進むことになり、より直線的なコースを選べます。 この他、一部分だけまっすぐに進む場所(ランと呼ぶ)、ハウスの端の近くで横に落ちてしまう場所、霜がついて他より滑らない場所などあって、アイスコンディションへの注意には事欠きません。 最後に、大切な観察として、ゲームの進行にしたがってアイスコンディションが変化する点です。試合中よく使われる、シートのセンター部分では、後半のエンドでペブルがなくなってきて、カールしなくなったり、逆にストーンのスピードが落ちてきて横滑りするような状態になったりすることもあります。アイスの温度を管理する機械の音が急にしたり、空気の冷たさが変わったように感じた時は、アイスコンディションの変化に注意しましょう…これらの観察を全てスキップに任せっきりにしないで、チーム全員でデータ集めをしましょうね。
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